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いいじゃんそれ

独身アラサーの平凡な日々に少しの刺激と彩りを

アラサーの暇潰しには読書が良い??乙一好きな私がいくつかオススメの作品を紹介していく

乙一 小説 読書 暇潰し

私は昔、活字が大嫌いだった。

子供の頃から想像力が乏しく、活字を追ってもその場面がなかなか想像できなかったんだ。

多分こういう人って私以外にもたくさんいると思うんだけど、そんな私が読書に目覚めたきっかけが乙一の作品だった。

 

乙一とは??

おそらく有名すぎて、検索からきた人の大半がご存知のことと思うので詳しいプロフィールはこちらで

dic.nicovideo.jp

作風によって 「黒乙一、白乙一」と分かれていて、さらに名義もいくつか存在する

これも乙一の魅力のひとつなんだけど、作風によって「黒乙一、白乙一」なる2つのジャンルに分けられていることが多い。

もともと本人が公言しているわけではないので、おそらくファンの間で派生したジャンルだと思うんだけど、黒乙一に代表されるようなグロ描写や重い話もあれば、白乙一と呼ばれるような淡くて切ない話もあって、この作風の書き分けだけでも器用だなーなんて思う。

しかし、そんな乙一にはさらに「中田永一」「山白朝子」「越前魔太郎」といった別名義作品まであるのだ。

それぞれの名義にはやはり特徴があって、私の個人的な解釈になってしまうが、

中田永一は純粋な気持ちで読める淡い作品が多いイメージ。

山白朝子乙一とは別次元のミステリアスで奇怪、神秘的な作品が得意なイメージ。

越前魔太郎は実は今読んでる最中なので追記にでも書こうと思う。

たまに別人なんじゃないか?って思っちゃうくらい作風が飛んだ作品なんかもあるので、私は別名義の作品を読む際は乙一というフィルターは一切外し、別人と割り切って読むようにしてる(そのための別名義なんだろうけど)

そんな感じでジャンルレスで多方面にファンが多い乙一なのだが、今回は別名義作品や黒乙一、白乙一などのボーダーは引かずに全部ひっくるめてあえて作家「乙一のオススメ作品という体で書いていきたいと思う。

名義に関してもそうだし、黒白に関してもあえて分けないことでどの作品もフラットに紹介していきたいからだ。なのでその辺は御了承願いたい。

...と前置きが長くなったがそろそろ始めてみようと思う。

 乙一:GOTH 夜の章 (角川書店)

GOTH 夜の章 (角川文庫)

GOTH 夜の章 (角川文庫)

 

 王道の黒乙一

この作品は高校生の「僕」とクラスメイトの「森野夜」が共通の興味である人間の闇を掘り下げていくことにより、様々な猟奇的な事件や奇怪な巡り合わせに遭遇していく短編集。

「GOTH 僕の章 (角川文庫)」と対になっていて、二冊で一冊の扱いになっている。

私はこの作品の森野夜が大好きだ。真っ白で陶器のような肌、端整な顔立ち。更にミステリアスな雰囲気を纏っている女子高生なんて最高じゃん!大好きすぎて、作中で夜ちゃんが何かするたび、ワクワクと心配(親心的な)が止まらないのだ。

また「僕」の厨二っぷりもなかなか突き抜けていて見ていて気持ちがいい。

肝心の短編もハラハラドキドキ、どんでん返しがあったり、もちろんグロ描写もあったりで息つく暇がないくらいに読み応えのある一冊だ。

私は「犬」って話が好き。

 乙一:GOTH 僕の章 (角川書店

GOTH 僕の章 (角川文庫)

GOTH 僕の章 (角川文庫)

 

 上で紹介したGOTHの下巻。

オススメ作品はリストカット事件」美しい手首を収集する猟奇的な男性の話なんだけど、なんか実際にニュースで流れてもおかしくないような、生々しさがゾワッとくる作品。森野夜が自身の手首を狙われるのだが、私も夜ちゃんの手首を欲しがる犯人の気持ちが分からなくもない。

乙一:失はれる物語 (角川書店)  
失はれる物語 (角川文庫)

失はれる物語 (角川文庫)

 

さてお次は白乙一に分類されている「失はれた物語」

これも短編集なんだけど7話収録でなかなか読み応えがある。

実は私は白乙一が好きなんだけれど、その中でもこれは特にオススメしたい一冊なのだ。

現に知人に乙一を紹介する際はまず最初にこれをプレゼントすることにしている。

そこでハマったら徐々に黒乙一もオススメしつつ、そこから別名義へ誘導する感じ。

この失はれた物語。何がいいって、にかく泣ける、ボロ泣き。

もちろん泣ける作品だけではなくて、7話の中にはキュンとする話。深イイ話。コミカルな話も。

もう何周も読み返したんだけど、毎回全て読み終わった後には物凄い多幸感に包まれちゃう。

事故に遭い、片腕以外の全ての感覚を失った夫の絶望的な入院生活の中で奮闘する妻の姿を描いた、タイトルにもなっている「失れる物語」

大学生の男の子が古い家に越してきた。そこにいた子猫と今は亡き元飼い主の霊が巻き起す大騒動。思わずホロっときたかと思えばその後に待ち受けるどんでん返しが圧巻の「しあわせは子猫のかたち」など、どれを読んでも良作揃いだ。

私的にはまず最初に読んで欲しい一冊。

乙一:ZOO〈1〉(集英社)

ZOO〈1〉 (集英社文庫)

ZOO〈1〉 (集英社文庫)

 

 白乙好きと言いながらも、また黒乙からの紹介「ZOO〈1〉」

こちらも短編集で「ZOO〈2〉」と上下巻扱いになっている。

短編集なので世界観が一緒。程度のことなんだろうけど、やはりセットで通して読むと面白さ倍増なので是非セット購入をオススメしたい。

これは私が乙一を知った初期の頃読んだ作品なのだが、ある姉と弟が拉致され監禁された7つ繋がりの部屋で起こる狂気と苦悩を描いた収録話「SEVEN ROOMS」が強烈すぎて今でも記憶に残っている。

ただこの「ZOO〈1〉」黒乙っぽいのは「SEVEN ROOM」くらいなもので、他には母のいない世界線を生きる父、父のいない世界線を生きる母のいる、丁度重複した世界線で生きる息子とそれぞれの世界線を生きる父母のやりとりを描いたアットホームな作品「SO-far そ・ふぁー」だったり、荒れ果てた世界に独り残された科学者が、自分が死んだ時、埋葬させるためだけに作ったヒューマノイドとの生活を綴った感動作「陽だまりの詩」など、白乙要素のある作品も混在していて面白い。

それでも私が黒乙と言い張るのは「SEVEN ROOM」インパクトが強すぎるから。

乙一:ZOO〈2〉(集英社

ZOO〈2〉 (集英社文庫)

ZOO〈2〉 (集英社文庫)

 

 こちらが「ZOO」の下巻にあたる一冊。

特に繋がってる話は無い上に、こちらは前作の「SEVEN ROOM」のようなガチガチなホラーもない。

ただ、前作のヒューマンドラマ的な要素を引き継いでいる側面があり、金持ちの実業家がその莫大な財産目当てに刺され、早急に輸血しないと命が無いという状況で、その実業家の主治医が携帯していた輸血用血液が紛失!家族総出で探し回るコメディ「血液を探せ!」や、飛行機が墜落するという危機的状況の中、安楽死できる薬を巡る2人の男女のやり取りを面白おかしく描いた「落ちる飛行機の中で」など、気構えなくとも読める作品が散りばめられている。

だがしかし、私は何度でも言う。

「ZOOは黒乙だ」

中田永一:百瀬、こっちを向いて。(祥伝社)

百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)

百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)

 

ここからは乙一の別名義作品も紹介していこうと思う。

まずは中田永一名義で出版された「百瀬、こっちを向いて。」

こちらも短編集なのだが、メインはタイトルにもなっている「百瀬、こっちを向いて。」であり、とある高校に通うイケメンバスケ部員の宮崎瞬が二股をしているというところから話は始まる。

主人公であるノボルは宮崎と同高校に通うパッとしない、彼女いない歴=年齢の、ごく普通な高校生。

そんなノボルはなんと宮崎と幼馴染、兄弟のような関係だった。

そんなノボルはひょんなことから宮崎に、二股しているうちの1人「百瀬陽」と擬似恋人関係を結ぶように懇願される。

今まで彼女というものができたことがなかったノボルと、宮崎の為に仕方なくノボルとの恋人ごっこを演じる百瀬の、淡く切ない青春ストーリーに仕上がっている。

実写映画化もされたこの作品。とにかく切ない!

なんか擬似恋人とはいえ、だんだん百瀬に気持ち惹かれてくノボルの奮闘ぶりが可愛くもあり、読み終わったあとには「あー、私もう一回高校生やり直したいかも…!」って叫びたくなるくらい青春青春青春のオンパレードでアラサーな自分を呪いたくなる作品。

他には、容姿が端麗すぎるが故に幼少期から煩わしい毎日を過ごしていたために、ブサイクメイクを施して学校へ通うようになった女子高生、春日井柚木が同級生にその事実がバレないよう奮闘する「小梅が通る」など、多彩なストーリーが脇を固めている。

定期的に読み返したくなる一冊だ。

中田永一:吉祥寺の朝日奈くん(祥伝社)

吉祥寺の朝日奈くん (祥伝社文庫)

吉祥寺の朝日奈くん (祥伝社文庫)

 

 これも大好きな作品。

またまた短編集なんだけど、やはりタイトルにもなっている「吉祥寺の朝日奈くん」がオススメだ。

献血好きの朝日奈ヒナタは自身がよく通っているカフェで恋人同士のいざこざに巻き込まれる。

その一部始終を見ていたカフェの店員、主婦で子持ちの山田真野もまた献血が趣味であり、ある日献血会場でその二人が遭遇する。

そこから始まる朝日奈と山田の関係。ラストには意外な結末が二人を待ち構えていた。

勘のいい人なら察したと思うけど、不倫の話です。

不倫って絶対叶わない恋じゃん。だからこそ凄く見入るものがあって、なんでこんなに心理描写とか描くの上手いんだろう。もしかして乙一氏って浮気したことあるのかな(笑)なんて勘繰ったり色々と切ない話。

浮気はよくないけど、山田さんのような大人の余裕のある女性って素敵だなって思った。

山白朝子:エムブリヲ奇譚(角川書店

エムブリヲ奇譚 (角川文庫)

エムブリヲ奇譚 (角川文庫)

 

 おそらく私がいちばん好きな作品。山白朝子名義「エムブリヲ奇譚」

人々が社寺参詣や湯時のために旅する昔々の話。旅人のためのガイド書「旅本」の執筆を生業とする和泉蝋庵は荷物持ちの耳彦と旅本の版元から派遣された16歳の少女、輪と共に旅をしていた。

しかし蝋庵はある悪い癖を抱えていた。

地図を見て歩けども目的地にはたどり着けず、毎回奇妙な土地に迷い込みその土地土地で怪異に巻き込まれてしまう。

そんな3人の道中を描いた短編集だ。

こちらは短編集といえどもGOTHのように話が繋がっていて、各話毎に道中の様々なエピソードが読める感じになっている。

怪異もおどろおどろしい感じでゾワッとくる話が多いのだが、他にも道中の耳彦と輪の漫才のような掛け合いが楽しかったり、まるで一緒に旅をしているような錯覚すら覚える作品に仕上がっている。

表紙は蝋庵なのだが、実はハードカバーの装丁にも拘りが強く出ている。

現在は文庫本しか出回っておらず廃盤になってしまったのだが、もし見つけたら速攻で手に入れることをオススメしたい。

山白朝子:私のサイクロプス(角川書店)

私のサイクロプス

私のサイクロプス

 

 こちらは「エムブリヲ奇譚」の続編となる作品。

内容も前作同様に和泉蝋庵率いる3人の道中の中で起こる怪異に巻き込まれる様を描いている。

前作はハードカバーが廃盤になってしまったが、こちらはまだ入手可能だ。

表紙は輪になっている。

もう一作、表紙が耳彦バージョンを出してこのシリーズは幕を閉じてしまうのかと勝手に想像しているんだけど、私的にはこのシリーズ大好きすぎるので、できればEXILEばりに新メンバー増やして今後も定期的に出版してほしいと願っている。

気になる内容だけど、前作にも増してグロ描写がエグいことになっている。

特に耳彦単独作品は読んでるこっちまで切なくなってくるような仕打ち。

他にも天国を思わせる描写が面白い「星と熊の悲劇」など読み応えのある作品ばかりで前作同様ゴリ推しな一冊だ。

こちらも廃盤になるかもしれないのでハードカバーを見つけたら手に入れておいたほうが吉だと思われる。

まとめ 

ざっくりとした紹介になったがいかがだっただろうか?

もっともっと紹介したい作品はあるのだけれど、キリがないので本当にオススメしたいものだけをピックアップしてお送りした今回の記事。

正直乙一の人気は今に始まったことではないし、中には読んだことのあるタイトルもあるんじゃないだろうか。

ただ、一冊でも未読な作品があったなら是非手にとって読んでみてほしい。

そしてその作品が乙一の新しい魅力に繋がるようなことになれば

 

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